① トラッククレーンによるブロック架設
工場で製作された鋼桁は、運搬のため10m程度を1ブロックとして架橋現場に搬入されます。
写真は、3ブロックを地上で連結し架橋位置(空中)で全てを連結する架設方法です。そのため仮支柱(ベント)が必要となります。
② トラッククレーンによる鋼桁架設
上記と同じ架設方法ですが、1径間分を全て地上で連結し、仮支柱(ベント)なしで橋台から橋台へ架け渡します。連結時の安全性は高いですが、架設時の桁重量が重くなるため吊り上げ荷重の大きなクレーンが必要になります。
③ 2主桁下路橋(歩道橋)
主桁と主桁の下部分を繋ぐように歩路がある橋梁形式です。JR在来線の上空にトラッククレーンにて架設するため夜間作業となりました。架設方法としてはブロック架設となります。
④ 階段桁架設
上記の歩道橋架設に伴う階段部分の架設状況です。上空架設ではなかったので、昼間作業で行いましたが、近接作業ですので架設時間が限られました。また、架空線が近く、ヤードも非常に狭かったので大変緊張する作業でした。
⑤ トラベラークレーンによるブロック架設
すでに架設された橋の上に架設用のクレーン(トラベラクレーン)を設置し、ブロックを連結する先端部分へ移動、架設、連結を繰り返しながら張出していく架設工法です。張出していくほど結構揺れます。
⑥ PC桁架設用クレーン組立
橋梁の架設工事とは少し違いますが、写真のトラス構造のものがPC桁を架設するためのクレーン(ガーダークレーン)です。部材をバラバラの状態で搬入し、それを地上からクレーンにて組み立てているところです。完成するとPC桁架設位置まで移動(自走)できます。写真でみると分かりにくいと思いますが、全ての部材を運搬するのにトレーラー約100台が必要でした。
⑦ 吊足場
橋梁補修用に設置される吊足場です。何も無いところへ足場を設置しなければならず、かつ高所作業を伴いますのでとても肝の冷える工事です。
⑧ ワイヤーブリッジ
主桁架設前の通路として、また、架設後に吊足場へ転用するために設置します。主材料はその名のとおりワイヤーで、18mm程度の太さのものが使われます。
⑨ 防寒上屋
冬季間にコンクリートを打設する場合など、防寒対策のため囲いを設け、中で暖房を焚きます。大事なのは気密性で、暖かい空気は上へ行くので、特に屋根と壁の境目を隙間の無いよう塞ぎます。橋梁工事の場合、床版コンクリートや地覆コンクリート施工の際、防寒上屋を設けます。
⑩ 防寒上屋の内部の様子です。
積雪の多い地域では、柱の数を増やしたり、こまめな雪降ろしが必要になります。内部の温度は、打設直後で15℃程度にはなります。防寒服で作業していると汗ばむくらいです。
⑪ 仮橋・仮桟橋
主工事に伴い、急峻な斜面や水上、谷間などに資材の運搬やクレーン作業等のために設けられる通路や作業台のことです。また、橋梁架換工事などでは、一時的に道路迂回のために設置されます。見た目は普通の橋梁ですが、あくまで一時的なもので、本工事終了後解体撤去されるのが一般的です。
⑫ 歩道橋の解体状況です。
中間部で切断し大型クレーンにて吊下ろします。
⑬ 床版コンクリートの解体状況です。
ブレーカーによる破砕は協力業者へ依頼しました。主桁間で破砕し、鉄筋を切断してブロック状にしたコンクリート塊をクレーンにて撤去します。
⑭ 主桁の仮受け状況です。
鋼桁の場合、コンクリート床版にも荷重を負わせている場合があるので、橋の上にブレーカーが載った状態で床版を壊していくと、主桁だけでは持たない場合があります。そのため、主桁の中間部分を仮受けし、安全策を施しているところです。
⑮ 樋門の門扉の交換工事
水門や樋門は上部に門扉昇降用の機械が載っていることが多く、門扉の設置には、引き込み作業が伴います。
⑯ とあるダムの点検路(キャットウォーク)の昇降階段の設置工事です。
高さもさることながら、湾曲した壁面に足場を設置し、階段部材を設置していきます。位置合わせに苦労していたようです。
⑰ 既設の桁に耐震用の部材を取り付け
橋梁補修工事や耐震対策工事は、橋の下へ部材を取り付けることが多く、部材の取卸し、引き込みなど全て人力となります。また、橋梁規模が大きくなると部材自体も重くなるため作業は容易ではありません。
⑱ 資材の荷役状況
橋梁補修工事では、通行止めにするわけには行きませんので橋梁を供用しながらの工事となります。写真の工事では、橋梁自体の幅員も狭く、片側交互通行の規制を行っていたため、資材の荷役は道路上からというわけに行かず、両岸からのクレーンによる荷役を採用しました。